日本選手権混成@等々力

写真多めですけど、アメブロにも。


ということで、行ってきました川崎等々力陸上競技場
混成競技のみの大会の観戦は初めて。
プログラム完売という想定外の事態に戸惑いつつ……。


到着直後に目に飛び込んだのは、ジュニア七種競技走り幅跳びで1位になった人への記念品贈呈とインタビュー。
混成の大会では種目毎にこんなことしてるのか??と思ったけど、どうやら周りにいたベテラン観戦者の話を盗み聞きすると、さすがにこういうのは稀らしい。


マイクを持った人がフィールド内からアナウンスしてたり*1、他にも放送席があってそこに日本記録保持者の金子さんが現れたり。とにかく、観客を飽きさせない工夫がそこかしこに。
この関係者の努力が実を結んでほしいなぁと思いつつ。

え〜っと、ジュニア選手に関しては、ほとんど知りません。
岡部/福島大は知ってたけど、それは主に中学時代に名前を聞いてたので、最近のことは知らないし。
優勝した神田/関西大がこの大会4連覇だとか、3位に入った高校生の記録が今期高校ランク1位だとか。その高校生が、競技終了後、スタンドにいた村上幸史にサインもらってたw

男子も同様、ジュニアはほとんど……。
参加者のほとんどが大学1年生で、高校の八種と大学の十種で増える競技の1つが棒高跳び。なので、この時期の棒高跳びは自己記録が出やすいという話が競技開始前に。
実際、日体大の選手と東京学芸大の選手は次々と自己記録を更新していってた様子。

ここからは詳しく行きます。
到着して最初に見たシニア種目が、女子走り幅跳び
七種競技の選手の中にはこの種目得意な選手が多い」という事前アナウンスの中。
1回目、最後に跳躍の中田有紀/日本保育サービスが大ジャンプ!! 本人も手ごたえ抜群の様子で、笑顔&飛び跳ねてたり。その記録が6m30(+1.7m)。これは中田の公認記録内での自己ベスト*2。そういえば、年齢別の日本最高記録とも言ってたな。33歳だっけ。
1回目にこんなの見せられたら、2回目の6m18(+3.8m)とか3回目の6m19(+1.0m)という、いずれも高記録なんだけど、本人も表情変えないし、客席も落ち着くよw

ここも基本は中田しか見てないけど。
1投目40m91から、2投目に44m66の大投擲。3回目はファール。

  • シニア女子七種(800m)

中田が引っ張るも、最後は赤井/中央が逆転して1着。
それでも中田が大差で総合優勝で9連覇。
女子の日本選手権では全種目を通じて「10連覇」がまだ無いらしく、表彰式のインタビューでは来年に向けてそこを煽られてたw

110mHには間に合わなかったので、十種競技は7種目目の円盤投げから観戦。
この大会、観客ほぼ全員の注目は、右代啓祐/国士舘院の日本記録更新。
当然僕もご多分に漏れず、ほぼ右代だけに注目してたわけで。
その右代は1投目に43m87。2投目は42m30も、3投目に45m56で自己記録を20cm更新。
6種目終了時に1位だった村田/国士舘も1回目に40m10を投げて自己記録更新してたけど、ここで再び右代が1位に。

ある意味、この大会のクライマックスとなってしまった、棒高跳び
4m30から跳び始めた右代は4m40で1回失敗するも、4m50は一発クリア。池田大介/富士通は両脚をガチガチにテーピングで固めながらの試技。4m50を2回目でクリア。
しかしこの2人は続く4m60をともに3回失敗……。
なんとも言えない空気に支配されるスタンド含めた会場全体。それでも右代は両手を挙げて観客に感謝をアピール。今日の“主役”として完璧な立ち振る舞いを見せてくれた。
さて、日本記録更新の期待が大きく削がれた後の競技場で、一番注目を集める存在になったのが、「鈴木先生」。最終的に7位となったmichikana.tv所属の鈴木亮太は最近まで川崎市で中学校の先生をしていたらしく、そのころの教え子たちがお手製の横断幕を持って応援に来てて、跳躍前には「鈴木先生がんばって〜」と。
その期待に応えるがごとく、次々と跳躍していき、4m70も一発クリア*3
4m80に挑戦するのは鈴木と、この高さから跳び始める土井/早稲田。この2人が4m80への挑戦前に握手してたのが印象的ですが。
2人とも2回失敗し、3回目。先の試技の鈴木がクリア!!そして土井がこの高さを失敗してまさかの記録なし。
鈴木は4m90は跳べなかったけど、この鈴木の活躍で再び競技場が息を吹き返した。

記録更新は厳しくなったとはいえ、右代のやり投げは魅力的です。過去にはこの競技場で70m越えを目撃したこともあるし。
まず1投目に、走りのスペシャリスト中村/中京大が45m17の自己ベスト。競技を終えた女子選手*4が近くにいたけど、手を叩いて喜んでた。
右代の1投目は64m98、2投目は記録を伸ばして68m33だけど、もうチョット期待できるかなぁと。
池田が3投目に65m22を投げて、復活の気配。
気合を入れて3投目に臨んだ右代は、気合の入れ過ぎが、3投目ファール……。この時点で、日本記録どころか7900点、あるいは7874点の大会記録も怪しい状況に……。*5

  • シニア男子十種(1500m)

最終種目は観客もグラウンドレベルに降りて観戦。
いや、群馬リレカとかでは聞いたことあるけど、等々力でこれが許されるとは思ってなかったのでビックリ。*6
その1500m、スタートから前述の中村を含む3人が先頭集団形成。
中盤過ぎからは中村が独走体制を築き、4分15秒でフィニッシュ。
前半は集団の真ん中にいた右代は400m過ぎからペースアップ。一時は6番手くらいに上がったと思うけど、後半ペースダウン。大会記録を狙ってギャンブルに出てたのかな。右代をペースメイクする選手が不在だったのも、厳しかったかなぁ。
この種目最大の驚きは池田。前半は目立たず後方を走ってたけど、徐々に進出し、ラスト300からの大爆発*7。最後のスプリント合戦も制し、2着でフィニッシュ。


全員がゴールした後は、大団円。
観客もグラウンドレベルにいるため、軽いパニック状態。
この頃、近くにいた大会役員が「腰ゼッケンまだ回収してないのか?」「回収できる状況じゃないでしょ」という会話をしてたりw
ここでも、優勝の右代と、鈴木先生が人気だったなぁ。


最後は選手もスタッフも観客も1つになって、2日間の競技終了と。
あの雰囲気はもっと多くの人に味わってもらいたいなぁ。でもあれ以上人が増えるとパニック状態に拍車がかかるだけかなぁとか。
そんなことを思いつつ、表彰式は見ずに帰宅w


混成競技のみの大会もいいもんだなぁと思いつつ。
でも競技の無い時間帯があったのは退屈だなぁとか*8
それを解決する方法の1つは、参加者の拡大だよね。
今回だって、シニア男子以外の3種目は参加者8人以下だし……。

*1:後にこれがISHIROさんだと知る

*2:追い風参考では6m41の記録アリ

*3:4m70をクリアしたのは鈴木と田中/国士舘だけど、田中が4m80に挑戦した記憶が無いので、以下、その記憶に沿って記述

*4:おそらく中京大OG

*5:余談だけどこの日、日本記録保持者の金子さんも放送席とかフィールド内にいたけど、今日で日本記録保持者の肩書き最後かなぁという哀愁を漂わせてたように見えたのは気のせいだろうか

*6:聞けば、初日の最後もグラウンドに降りて観戦出来たとか

*7:1200mの通過は、右代と池田がほぼ同時か、むしろ右代の方が先だったと思うが

*8:それを埋めるように、地元の高校生を中心としたサブイベントはあったけど