日本インカレ最終日@国立競技場

結果から言うと、男子は順天堂が圧倒的すぎた。
去年1点差で負けたことがそんなに悔しかったのか。インカレにピークを合わせるのが本当に上手いというか。その分、大学生レベルで終わる選手も大量生産してしまう気もするけど……。

  • 男子200m準決勝・決勝

我孫子/筑波が準決勝敗退。予選・準決勝ともにトップタイムは高瀬/順天。
決勝になると、齋藤/筑波の独り舞台。ただ1人20秒台の20秒77で優勝。
2着争いは先行する小林/法政をゴール直前で秋元/順天が交わして、同タイム着差あり。

  • 男子800m決勝

横田真人/慶應がスタートから先頭に立つ“準決勝のパターン”で優勝。
最後まで岡/順天堂が食らいついてたが、最後50mで諦めた。
横田がずっと先頭にいて、2周目に入ってからは徐々に徐々にペースを上げてるから、他の選手は“仕掛ける”ことすら出来なかった感じで。800mのレースにしては途中の順位変動がものすごく少なかった。

  • 男子5000m決勝

最初の1周を62秒2などという無謀なペースで飛ばしたのは、野口/日体と鎧坂/明治。
1000m過ぎにようやく吸収され、一つの集団に。
やがて先頭集団は、ダニエル/日大、ジュグナ/第一工業、高橋/城西、ベンジャミン/日大の4人に。
2000mを過ぎた頃、先頭集団はダニエルとジュグナの2人に。続くのはベンジャミンと鎧坂。その後方は、石川/明治、宇賀地/駒沢、村澤/東海がポツンポツンと。高橋はどっか行ったw
3000m地点。ダニエルが給水をキッカケにスパートし、トップ集団分裂。以後、ダニエルは独走で、2連覇達成。
そしてこの頃、5位以降にいた石川・宇賀地・村澤が一塊りとなり集団形成。
この5位集団はさらにペースアップし、3600mでベンジャミンと鎧坂を吸収し3位集団に。
直後、ベンジャミンが脱落し、4人の集団で4000m通過。
さらに4200mで鎧坂も脱落し、当初は5位集団だった3人によるラストスパート合戦。
宇賀地がラスト400mで最初に仕掛けるも、石川が逆転して3位&日本人1位。2日前に10000mを走った村澤はさすがにこのスパート合戦では分が悪かったか、5位フィニッシュ。
前半飛ばした野口拓也と高橋優太のリザルトが悲惨なことになってるのを考えると、鎧坂の強さが妙に引き立つ結果に。

  • 男子110mH決勝

飯田/早稲田がスタート良かったものの、以降は見せ場が無く6着。
早い段階で先頭に立ったモーゼス/国際武道。隣のレーンの西澤/福岡がモーゼスのリズムに合わせるかのように食らいつくも、差は全く縮まらず、1着フィニッシュ。13秒76は自己ベスト??
どーでもいいけど、予選・準決・決勝と、モーゼスが走った3本で、3レースとも2着に入ったのはモーゼスの隣のレーンを走ってた人。

  • 男子400mH決勝

吉田/順天が危なげなく、唯一の50秒切りで2連覇達成。
後半型の今関が2位で、順天堂ワンツー。

  • 男子3000m障害決勝

3分02秒-6分06秒の超スロー。この超スローを演出した須田/順天は、自分の罠にはまったのか、後半スローダウン。
ラスト1周で一気にギアチェンジしたのは菊池/順天。水豪以外の障害には脚をかけずに飛んでいく。松本/山梨学院が唯一反応したが、ラストの直線で燃料切れ。
菊池がこの種目4連覇達成。この種目の4連覇は史上初みたい*1。ただ、今年が一番優勝タイム悪いのねw

  • 男子4×400mR決勝

法政は予選に続いて金丸2走。も、金丸も7番手から5番手くらいにポジションを上げるのが精一杯。
先頭は順天・筑波・東海による先頭争い。アンカーへバトンが渡ったのはわずかに筑波が先頭。このとき、順天堂はバトンパスで少し減速。
筑波は石塚、東海は林、順天は今関の、全員4年生によるアンカー対決。筑波・東海・順天の順でバックストレートを終え、第3コーナーへ。
ここで今関が転倒!!
そのまま筑波が逃げ切り、4年ぶりの優勝。
2位は東海で、3着には最後猛追してた中京が東海と0秒20差。金丸が5位で3走にバトンを渡して法政が、最終順位は4位に上げてた。

去年の反省を踏まえたのか、今年は午前中に競技開始ww*2
高張/東海が記録以上の力の差を見せて勝利。2m10を1回でクリアすると、16、19、そして自己ベストの2m22も一発クリア。2m25は惜しくも失敗*3
2m19を跳んで2位に入ったのは、鈴鹿高専の衛藤という選手。高専だから分かりづらいけど、大学1年の年齢の選手で、去年までのベストが2m07*4という選手らしい。参加資格記録が2m15だったけど、今日は2m19ってことは大幅自己ベスト??
学生個人では1位〜4位を独占した東海大勢、今日は1位4位5位。

学生記録保持者の荻田。5m20を1回失敗したことで不安だったけど、5m30をパスし、5m40で3回失敗したので結果は5m20。4位。
参加資格記録5m00の仙台大学の選手が5m20を一発でクリアし、3位。
笹瀬/早稲田と鈴木/東海の“順位”を懸けた争い。鈴木が5m30を成功。笹瀬は5m30をパスし5m40成功。鈴木は5m50を1回失敗し2回目以降パス。笹瀬は5m50を2回目で成功。鈴木が5m55に挑むも残りの2回とも失敗。笹瀬の優勝決定。笹瀬の5m60への挑戦は、3回失敗。

基本的に、山田/法政にしか興味はない。
5回目までファールとか16m台という記録だったけど、6投目に17m70を投げて、力の差を見せつけた。まぁ2位の記録が15m98ですから、力の差は歴然としてたわけだけど。

堤/国士舘の圧勝劇。
1投目に51m81を投げて自己記録を更新すると、2投目ではさらに、53m50まで記録を伸ばす。日本歴代11位くらいですか、コレ??
これでもう優勝は決定。これ以降記録は伸びず、50mを超えたのも6投目だけ。
蓬田/国士舘が5投目に50m20、6投目に50m41を投げて2着に入り、国士舘ワンツー。
50mを超えたのは国士舘の2人だけ。

  • 女子200m準決勝・決勝

田中/福岡は準決勝敗退。
勝ったのは今井/中京女子。優勝タイム24秒06もなかなか好タイム。自己ベストかな。
2位は長浜/関西学院で、関東最上位が3位の岩楯/尚美学園という、チョット意外な結果。

  • 女子800m決勝

予想通り、野村/中央と木村/平成国際の一騎打ち。
野村が先行するも、木村が差し切り、1着。
他の選手はこの2人の勝負には参加させてもらえなかった。

  • 女子5000m決勝

スタート直後に先頭に立った後藤/日大は早々に下がって行き。
レースは佛教大学vs立命館大学の構図。
レースの半分が経過した頃、先頭集団8人の内訳は、佛教3人、立命館3人と、松山、日大。
4000m通過時には、西原/佛教、吉本/佛教、竹中/立命、小島/立命の先頭集団。
直後、小島が離れて3人へ。そしてスパート合戦が始まると、吉本も離れ。
西原と竹中のスプリント勝負は西原の勝ち。そして最後の直線で小島が吉本を抜き、表彰台ゲット。
佛教と立命館の6人が、全員7位以内に入ったレース。そうなると、5位に入った田村/松山に目が行くよね。関東最上位は阿部/城西国際の8位。

  • 女子100mH決勝

紫村/早稲田が優勝。
あんまり展開を覚えてないけど、きっと覚えてないほどあっけなかったんだと思うw
気が早いかもしれないけど、紫村には4連覇の可能性もあるかも……。

  • 女子400mH決勝

この種目に置いて、逃げる津留/早稲田に追う田子/中央。そして田子の逆転勝ち。というのを何度も見てきた気がする。そして今日もその展開になるだろうと思いつつ見てた……。
その通り、序盤から逃げる津留。2番手で追う田子。いつもとチョット違うのは、2人の差が開き過ぎてるように見えた。そして最後の直線、やっぱり差は開いたまま。今回は追いつけないかと思ったが、10台目飛越後に形勢逆転。津留の脚が一気に鈍り、田子の逆転勝ち。やっぱりこういう展開になるのね……。
この2人の後ろ、3位に入ったのが福岡大の澤田。豪雨の日本選手権で3位に入って以降、名前を聞かない時期が長かったけど、最近また少しずつ名前を見かけるように。

  • 女子4×400mR決勝

早稲田の圧勝。関カレでは都留文化と最後まで競ってた記憶があるけど、今回は圧勝劇。桑原の出来が関カレ時とは全然違ったから、こうなるのは目に見えてた感もあるけど。で、早稲田の3分40秒切りは初めてでしょうか??
以下、中央・都留文化・平成国際と関東勢が続いて、福島が5位。

スタート直後から丸山/岩手の飛び出しも、後続には2,3秒しか差をつけられず、2000m過ぎに吸収。
丸山は6000m過ぎに再度スパート、これは集団の分裂には成功したが、7000m過ぎに道口/国士舘に追いつかれ、カウンターアタックを受けると、勝負あり。
道口が47分04秒63。女子の競歩が10000m(10Km)になって6年目、初めて関東勢(というか関西以外)が優勝。

1回目に渡邊/愛知教育が6m09を跳ぶというチョット驚きの展開でスタート。
大本命の佐藤/福岡は4回目に6m16を跳んでようやく逆転。結局この記録が優勝記録に。

江島/中京が2年連続3回目の優勝。2回目で勝利を決め、3回目で記録を伸ばす。3回目の49m10が優勝記録だけど、6回目も48m98まで伸ばしてたし。


そんな今年の日本インカレ。
去年から秋開催に戻って、さらに今年は去年よりも1週早まって。
大学生レベルの選手はここにベストを合わせられるだろうけど、日本代表レベルの選手は、まだまだここから調子を上げて行く時期だから、難しいよねぇ。特に今年は11月とかにも国際大会があるし。

*1:3連覇の時点で史上初だけど

*2:去年はトラック種目が終わってからも1時間くらい続いてた

*3:特に2回目なんて惜しかったなぁ

*4:去年のインターハイで3位